近畿百選、みてある記~近畿の魅力を発信します!~

近畿2府5県(三重・滋賀・京都・奈良・和歌山・大阪・兵庫)を巡ります!

近畿百選⑰ 子午線のまち 兵庫県「明石」

日本の標準時子午線といえば明石市。東経135度は常識。中学1年の社会(地理)で習い、テストにもよく出題される定番問題である。経度差が15度で1時間の時差が生じるから、世界の標準、本初子午線、イギリスのロンドン、グリニッジ天文台から見ての時差は9時間。時差の9時間はわかるのだが、それがロンドンより早いのか?遅いのか?が問題である。ましてアメリカなど「西経」が入ってくるとますますややこしい。日付変更線が絡むとなおさらである。ところで東経135度といっても何も明石だけではなく、国内の他の地域にもあるのであって、このエリアで事件が起こる小説が、松本清張氏の名作「Dの複合」だった。学生の頃読んだことを思い出す。この小説には「人丸花壇」なる旅館が登場する。変わった名前やな、と思っていたのだが、実在する名旅館だったと知って驚いた。東経135度の子午線を示す線が引かれているのは「人丸前駅」でここから「明石市立天文科学館」も見える。なるほど、それで人丸花壇なのか。そして明石といえばやはり「明石焼き」だろう。子供のころ、家の近所に「明石焼き」の店があって時々食べたことを思い出す。(今はもうないが)初めて食べたときは、変わったたこ焼きやな、という感じだったが、それが「明石焼き」という食べ物だということを後で教えてもらった。「玉子焼き」ともいうそうだ。だし汁につけて食べる明石焼きはフワフワしておいしかった。実は、これまで明石には一度しか行ったことがない。しかも明石駅を降りて周辺を散策しただけで市内では明石焼きを食べていないのである。これでは明石市に対して申し訳ないので近いうちに訪問し、できれば「人丸花壇」に宿泊し明石焼き巡りをしようと思っている。

さて、明石市の中心駅は「明石駅」なのであるが、新幹線の駅は「西明石駅」である。こういった従来の中心駅があるにもかかわらず、様々な事情で新幹線の駅が別に作られることは少なくない。新大阪も新神戸もそうやな。もっとも「西明石駅」は新幹線開通前からあった駅だから「新明石駅」的なニュアンスとは少し趣が違う。にしても、兵庫県には他に「相生駅」「姫路駅」含め新幹線の駅が4つもある。紀伊半島全体の発展のため、奈良県三重県和歌山県に一つずつ分けてやったらいいのに、などと思う。

近畿百選⑯ 伊勢神宮が「子」 滋賀県「多賀大社」

「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」と謳われている滋賀県屈指の大社「多賀大社」ここも私が大好きな神社である。伊勢神宮を「子」とするから大したものである。これは、ご祭神が親子関係にあるからということらしいが。彦根から、ローカル線「近江鉄道」にのって「多賀大社前駅」で下車し徒歩10分くらいかな。地方ローカル線の風情豊かないい駅舎である。近江鉄道自体が乗って楽しいし、車両も駅も魅力いっぱいの鉄道。例によって1日乗り放題もあるから、これを利用して沿線を楽しむのも一興やな。さて、大社の鳥居前にはみやげ物店や飲食店が並んでいる。名物「糸切り餅」と「赤こんにゃく」を購入し食べ歩きへ。

門前を少し入ったところにあったお店で焼き団子を食す。味噌だれが美味しい。その後、近江牛コロッケを食してからいよいよ多賀大社へ。鳥居前で一礼してから参拝。「太閣橋」という橋を上り下りして境内へ。この橋は、かなり急こう配やな。お年寄りなどは、無理に橋を上がり下りせずとも普通に歩いて境内へ行けるから大丈夫。神聖な気持ちで参拝。今回も心が洗われるような清々しい気持ちになる。参拝の後は、境内にあるお蕎麦屋さんで「寿命そば」を頂く。少し食べ歩きをしたのでシンプルにかけそばをチョイスし、自販機で食券を購入。ゆったりした気分でおそばを頂く。おいしい。文字通り寿命が延びた気分になる。多賀大社へ自動車で来る場合は、参拝者用駐車場が近くにあるから安心。観光案内所も兼ねており無料であるからありがたい。但し、お正月の期間は有料のようだ。その時期は、警備員の方も立っている。数年前の1月中頃だったかに行ったときはすごい混雑だった。あと、交差点を入ったところに数は少ないが数台は停められる駐車場もあるが料金は何と「お気持ち」となっている。一体いくら入れたらええんやろ?と悩むな。初めてここを訪れたときは確かここに止めて500円を入れた記憶があるが。。。ところで似た名前で「多度大社」という神社があるが、あそこは三重県。間違えないようにね。「お伊勢七度熊野へ三度 お多賀様へは月参り」改めて思うが、紀伊半島にはいいところがいっぱいあるな。

近畿百選⑮ 万国博覧会を思い出す・・・ 大阪府「千里丘陵」

1970年、日本中が毎日お祭りのように盛り上がった。大阪の千里丘陵で行われた「日本万国博覧会」通称「ばんぱく」である。三波春夫さんの歌ったテーマ曲「世界の国からこんにちわ」やその他のテーマ音楽が毎日聞こえてくるような日々だった。高度経済成長の極致であった。英語では「Expo70」と言った。エキスポランドやエキスポタワー、懐かしい響きである。共に今はもうなくなってしまったが・・・当時小学生(年がわかるぞ!)であった私は2度連れていってもらったが、あまりの混雑で人気のパピリオンは人人人の大行列であった。人気の的は「月の石」が展示してある「アメリカ館」を筆頭に「太陽の塔」や「三菱未来館」などであった。クラスの中でも万博で「月の石」を見た!とか「三菱未来館」はすごかった!など万博の話で盛り上がることも多かった。私も当然、それらを見ることができると期待で胸がいっぱい、わくわくして行ったのだが・・・一度目の訪問は家族で行ったが、あまりの混雑に唖然!とにかく並ぶことが大嫌いな父が並ぶはずもなかった。いくら子供がねだっても、そんなことを聞く昭和1ケタの男ではなかったのだ。結局見たのは、空いていてすぐ入館できた「鉄鋼館」というパピリオンだけであった。あとはぐるぐる回っただけで特に何を見たわけでもなかった。車で行っていたこともあり、帰路の渋滞を考えて早めに会場を後にしたのであった。何とか、記念のコインは買ってきたが(今はもうない)

2度目は電車で行った。見たいパピリオンに全く行けなかったことを不憫に思った祖父母が連れて行ってくれたのである。優しい祖父母であった。とはいえ、凄まじい混雑は相変わらずで見ることができたのは「太陽の塔」だけであった。でも、ここに入るだけでも何時間も並んだのである。あとは「ブリティッシュコロンビア州館」というパピリオンに入った記憶がある。内容はあまり記憶にないが、名前が強烈で覚えているだけだ。結局、私が一番行きたかった「三菱未来館」も「月の石」も見ることはできなかったが、「太陽の塔」に入れて満足であった。こんなすごい博覧会はもう2度と来ないだろう、そして21世紀は「三菱未来館」のような世界になっているのだろうなどと話していた。21世紀に入った現在が「三菱未来館」の世界になっているのかどうかはわからない。( だって、見てないから・・・)でもきっと、それに近い世界なんだろうと思う。一方で、2025年には、いよいよ「大阪・関西万博」が開かれる。何といっても目玉は「関西広域連合」のパピリオンであろう。まさに「オール近畿」である。1970年から何と55年の時を経て再び訪れるこの絶好の機会、時代は違えど関西が、そして日本中が元気で盛り上がってほしいと思う。それまで元気でおらんとあかんな。

 

近畿百選⑭ 気分は浦島太郎 和歌山県「紀伊勝浦」

「勝浦」といえば関東の人は千葉県にある「勝浦」をイメージするのであろうが、関西ではもちろん和歌山県の「紀伊勝浦」だ。こういった同じ地名は結構ある。「草津」といえば滋賀県なのであるが子供のころ「草津温泉」と聞いて「草津」にそんな有名な温泉があんのかな?と思ったものである。「草津温泉」が群馬県にあることを知ったのは、中学校になったころやったかな?さて、紀伊勝浦へはJR紀勢本線で到着。観光地らしい可愛らしい駅である。行政の町名は「那智勝浦」で「那智駅」もあるのであるが中心駅はあくまで「紀伊勝浦駅」だ。しかし行ってみると「那智駅」の駅舎もなかなか、かっこいい!近くに海も見えて旅情たっぷりである。昔は特急も停車していたらしく往時をしのんでしばし佇む。西村京太郎先生の「寝台特急紀伊殺人行」も読んだしサスペンスドラマも見たな。さて、紀伊勝浦駅を降り港まで歩く。このブログでは、入った店の名前などは書かないことを基本としているが、今回は宿泊ホテル名を書く。(特に意味はないが・・・)ホテル浦島だ。白浜と並ぶ和歌山の2大温泉地のなかでも特に著名なホテルである。そして大きい!ホテルへは船で渡るのだが、これがまた良い!ホテルに着くと、なんと釣りをしてる人がいる。入館しホテル内を散策するが、とにかく広い。これまで宿泊したホテルの中でも屈指の規模やな。温泉は有名な忘帰洞はじめ,いくつもあってホテル内で湯めぐりもできる。どの温泉も特徴があって楽しい。食事はバイキングだったが、さすがは紀伊勝浦、マグロがおいしい。バイキング会場以外にもお店があるからそちらも利用したい。本館で素泊まりならかなり安く宿泊できるから、これを利用して気に入ったお店で食事するのもいいかと思う。温泉宿泊の定番、マッサージもあるからゆっくりくつろげる。とにかくこのホテルはあらゆるものがそろっていて面白い。団体旅行やファミリー、カップルとあらゆる旅行に人気なのも頷ける。私も3回宿泊させてもらったが、どの旅行も楽しかった。でも、まだ一人で来たことはない。 一度、一人でのんびり2~3日泊まってみたいと思ったりする。おそらく竜宮城に来たみたいな気分になるのだろうか?まさに浦島太郎やな。

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近畿百選⑬ 関関同立 京都府「立命館大学」

いつの頃からかは知らないが、大学が偏差値を基準にグルーピングされて呼ばれる様になっている。識者の中には、大学の序列で云々とか批判する人もいるが、そんなに目くじらをたてなくても、ひとつのくくりとして参考にしたらいいだけと思うのだが・・・  「早慶」は誰でも知っているだろうが、関西はやはり「関関同立」。学生の街、京都には「立命館」と「同志社」がある。共に有名大学であり、関東の人でも志望する人は少なくない。中には「京都弁の女の子とつきあいたい」という動機の学生もいるに違いない。そんな著名大学だけに著名人も沢山通っていたようだ。「立命館」出身といえば「横山プリン」師匠を思い出す。年配の人の中には、毎週日曜のお昼に放送していた「プリン&キャッシーのテレビ!テレビ!」を思い出す人も多いのではないか?私も大好きで毎週欠かさず見ていた。「おいど~まいど~、まいど~おいど~、プリン ハゲー、キャッシー ブスー、佐藤忠功 スケベー」というフレーズが人気だった。今でも暗記しているくらいだ。クラスのクリスマス会でこれをやろうと友人と企画し、ギターの得意な彼がギターを無造作にかき鳴らした後、「おいどー」とさけぶと私を含めた数名が「まいどー」と叫んで盛り上げようとしたのである。もちろん「佐藤忠功」のところには、クラスの友人、○○君の名前を入れる。果たしてギターをかき鳴らした後「おいどー」と叫んだ彼に対し、我々は・・・無言。先生も含めクラス中が凍り付いた瞬間だった。クラスの女の子の前でやるのは、やはり恥ずかしかったのである。いつも得意のフォークソングを弾いていた彼は、真っ赤になってうつむいてしまった。悪いことをしたと今でも思う。ごめん、○○君。この番組には「パクパクコンテスト」という名物コーナーがあって「川崎真世」さんなどがここからデビューしている。本当に面白い番組だった。そんな「横山プリン」師匠が立命館大学の出身と聞いて驚いた。師匠の出身は大津市で高校は何と滋賀県屈指の進学校膳所高校」とういからさらに驚く。今でこそ高学歴芸人のオンパレードであるが、当時はそれほどでもなかったと思う。「ハゲプリン」とか言っていたがすごい芸人さんだったと思う。大好きだった。今ではテレビで見ることはなくなったが。お元気なのであろうか?ところで昨日、突然の訃報。何とあの「上岡龍太郎」さんがお亡くなりになっていたらしい。ショックである。京都出身だったな。大好きだった芸人さんが、また一人旅立ってしまった、、、

 

近畿百選⑫ 御城番屋敷とホルモン 三重県「松阪」

近鉄線を松阪で下車。松阪駅近鉄とJRが乗り入れた駅で地方の中心都市らしい風格ある駅舎である。両線合わせて8番線まであり貫禄十分だ。松阪といえば「松阪牛」であるが、本日はそれが目的ではない。行先は「御城番屋敷」。駅から商店街を通り、街並みを見ながらぶらぶら歩いて15分くらいかな。ちょうどいい距離感。「松阪城跡」や「本居宣長記念館」なんかも近くにありなかなか楽しい。その松阪城警護のため紀州藩士が移り住んだ武家屋敷だそうだ。石畳の通りを歩くとまさに江戸時代にタイムスリップしたような気になる。和服を着て歩けばもっといい感じかな。夏なら浴衣やな。建物内も見学でき気分は時代劇。決して有名な観光地ではないけれどおススメやな。食事はやはり「松阪牛」といきたいが今回はあまりお金がない!ビフテキ」の文字が遠のく・・・。ということで今回は「ホルモン」に決定。例によってネットで検索後、良さそうな店をカンで選んで入店。「ホルモン」といえば「じゃりン子チエ」を思い出すな。今回は電車なのでビールとホルモンという至福の時間を堪能。美味い、というより、まずいわけがない。味噌だれが絶品やな。しかも安い。ごちそうさまでした。そういえば、「孤独のグルメ」大晦日スペシャルだったかで、五郎が松阪を訪れていた。五郎は松阪牛を求めていたが、入ったのが鶏焼肉の店であった。そう、この辺りは鶏肉、いわゆる「かしわ」も有名なのだ。五郎の入った店を検索すると残念ながら駅から遠く歩いていける距離ではない。今度車で来るときに立ち寄って「五郎‘sセレクション」を堪能するとしよう。ところで日曜日に「夏場所」が終わった。73代横綱照ノ富士」の見事な復活優勝に喝采である。彼は、最高の横綱の一人やな。そしてここ松阪は57代横綱三重ノ海」の出身地だ。今、相撲といえば「モンゴル勢」だが、一昔前は「ハワイ勢」や日本では「北海道」「青森」だったが、関西出身の横綱は実に少ない。「三重ノ海」以外ではお隣、津市出身の60代「双羽黒」がいるがそれ以外では自称「好角家」の私でも思い出せない。歴代横綱で調べると何と26代横綱「大錦」(大阪府)まで遡るから驚きである。少し脱線したが横綱を産んだ市という加点も加え魅力満載の松阪だった。

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近畿百選⑪ 周遊券の思い出 兵庫県「淡路島」

何十年も前、JRでなく国鉄の時代、「周遊券」という大変すばらしい切符があった。ある一定地域までの往復の乗車券とそのエリア内を自由に周遊できる上に、自由に周遊できる区間内は急行や特急の自由席にも乗れるという優れものであった。当時は現在と違って夜行急行も多く走っており、貧乏旅行には最高のパートナーであった。「四国ワイド周遊券」は文字通り四国内を一風できる魅力ある周遊券であった。大阪を出発して鈍行を乗り継ぎ宇野まで行ってそこから宇高連絡船で四国入りした。今では大きな橋がどんどんできてフェリーはどんどんなくなってしまい船旅ファンには寂しい限りであろう。夜行列車をフルに使い四国一周したのであるがその時立ち寄った「淡路島」。よく「何県」といわれるが兵庫県である。ちなみに「小豆島」は香川県。ややこしいな。特段の目的もなかったがせっかく来たからと船で渡ったのである。島に入ってしばしぶらぶらして戻ったから特段の思い出はない。「行ったことがある」というだけの話である。鳴門の渦潮も船で見たが、これは迫力があった。鳴門といえば、名作「ドカベン」で私が一番好きな「犬飼小次郎」は高知県なのに「鳴門の牙」と呼ばれていた。子供心に「なんでやろ?」と思ってクラスでも論争したことがあるが・・・。そんな「ただ単に行ったことのあるだけの島 淡路島」も今ではすっかり様子が変わったようである。もともと見どころ満載の観光できる島であったところ、大きな橋ができて自動車で簡単に行けるようになった。大都市のターミナルから高速バスなどもでており便利なものである。そして「地方創生」のもと某大手企業が本社機能を一部移転すると発表し注目された。リモートワークをはじめ、コロナ禍で色々変わった働き方も後押しし、淡路への若者の移住も増えていくのであろうか?さらなる魅力を加えた「淡路島」今度は単に訪れるだけでなくゆっくりと宿泊し、島の魅力を堪能してきたいと思う。